融資に魂を込めろ。
9月3日放送の【プロフェッショナル 仕事の流儀】を見ました。
広島信用組合の理事長である山本明弘さんが出演。72歳とは思えないエネルギッシュな方。
出社はなんとAM5:00。各支店長の日報を入念に読み込むと、その後は自身で生み出された日課の体操。6:40には融資実行をするか否かを決定する役員審査に入ります。
山本さんは時間のある限り、お客さんの会社にアポイントを取らずに出向きます。アポを取らないのは、普段のままの会社の状態や、従業員がイキイキ働けているかを見るためです。
信用組合の融資先は、従業員300人以下の地元中小企業に限られています。その融資を決定する大きなポイントとして、その会社が『真面目に愚直に仕事に取り組んでいるか』という点にあります。
だから現場に出向き、金を追うな!人を追え!と言い聞かせているのです。
また、返済が滞ってしまった企業があれば、真っ先に出向くと言います。そして、お金を返せ!ではなく、『お客さんが気落ちしていないか?』『いち早く正常に働けるよう何かできないか?』という問題解決に徹するのです。
金融機関は、『最後の砦として、守る』為に存在しなければならないと山本さんは言います。
若い頃は業績を上げることで精一杯だったそうです。そうなれば、お客さんを見る余裕など見えるはずがない。そう気づいた時、企業との向き合い方を変えたそうです。
相談がなくでも会いにいく。
融資の数じゃなく、お茶を飲む回数を数える。
そうする姿勢によって、徐々にお客さんの悩み、相談が増え、この会社に今必要な融資が理解出来てきたと言います。
そして、融資は『貸してやるではなく、使って頂く。』という強い信念が芽生えたのです。
また、融資実行の際に、この会社のことだけを考えるな、この会社が地域にとってどれくらい必要であるか、そこまで考えろと若い支店長に叱咤するシーンがありました。
表面的で上っ面なことで支援するのはつまらんよ。支援するなら本腰入れて支援する。
『融資に魂を入れよ!』と。
融資によって、お客さんが『よし!頑張ろう!』と意欲が沸くものになる支援。まさに魂の支援です。
最後に、プロフェッショナルとはと聞かれ、山本さんはこう答えています。
『プロと言うのは、普通のことを普通に、当たり前のことを当たり前に、そして、継続・集中・徹底すること。それがプロだ。』
私の仕事もそうですが、誰もがこのような生き方、働き方が大いに参考になると思います。
本当にお客さんの力となるために、私も研鑽していこう!面白がって挑戦していこう!と熱が入った次第です。