平和学習
2月14日に、毎月恒例となりました平和学習の講師を務めて参りました。
今回で11回目になり、微力ながらでも続けて頂けることを有り難く思います。
今回は、戦後の不条理なBC級戦犯について、お話をさせて頂きました。
戦犯とは、戦争犯罪のことです。
いくら戦争自体は犯罪ではないといっても、戦争中は何をやってもいいわけではありません。戦時国際法で交戦法規が定められています。
例えば、『一般住民・非戦闘員に危害を加えてはならない』であったり、『軍事目標以外を攻撃してはならない』などです。
戦争が終わり、日本は敗戦国となりました。
勝った連合国側は、交戦法規を破った行為があっても裁かれることはありません。(原子爆弾や本土空襲、沖縄戦など、交戦法規違反は多々あるのですが・・・)
敗戦国の日本は、戦後連合国側から、A~C級に分類された戦犯者を徹底的に裁きました。
A級は東京裁判が有名ですが、指導者とされています。その中からは、7名が死刑となりました。
そして、あまり知られていないBC級は、現地により命令したもの、実行したものという定義でした。
BC級は約5,400名に有罪、940名に死刑判決が下されたのです。
しかも、その判決は戦後の混乱の最中、現地で各軍がバラバラに行ったため、十分な検証はなく、日本人には弁護の機会もないようなものだったのです。
よって、無実な身でありながら処刑をされた者、通訳を担当しただけで罪になった者、捕虜に少しでも食事を与えてあげようと、ゴボウを取って食べさせてあげたら木の根を喰わした捕虜の虐待として処刑されたもの等々、酷い裁きを受け、この世を去らなくてはならないものが多々いたのです。
先の大戦では、300万人の日本人が亡くなられました。一人一人、本当に様々な最期がある中、このような裁きによって、この世を去った方々もいるということを、我々は忘れてはいけないと思います。
BC級戦犯により亡くなられた方々が、家族に綴った遺書がありますが、本当に辛いものです。
正しいことが、正しいとされないことがあります。また逆に、正しくないことが、正しいとされることもあります。
人生は不如意です。
解釈は無数ですが、事実は一つ。
この事実をちゃんと見つけ出し、後世に繋いでいくこと。その一助として、これからも伝えていければと思います。