安全と安心
リスクマネジメントのプロなら、リスクファイナンスに『安全』という言葉は使っても、『安心』という言葉は使ってはならないと師匠は言います。
『安全』と『安心』には、似ていますが、きっちり使い分けをするべきだということです。
『安全』とは辞書を引くと、危なくないこと。物事が損傷・損害・危害を受けない、または受ける心配のないこととあります。
そして、『安心』とは気にかかる事がなく、またはなくなって、心が安らかなことと書いています。
すなわち、『安全』という状況を作り出すのは明確な手段、手法であり、『安心』は、その安全の状態が成り立ってはじめて生まれる心の状態なのです。
だから、安全第一とか安全運転とか、リスクマネジメントには『安全』に対する手段が問われるのですね。
安心第一や安心運転とは言いません。
リスクマネジメントのプロは、まず人々に『安全』を提供する手段を伝えなければなりません。
その向こう側に顧客の安心が生まれる。
こうすれば『安心』ですね!の前に、『安全かどうか』を問える仕事をしていかなければならないことを、改めて思う師匠との時間でした。