藤城誠治 光の楽園展
藤城誠治さんが好きで、天保山で開催されている『藤城誠治 光の楽園展』に、家族で行って参りました。
藤城さんのイベントはこれで3回目になりますが、今回は初めて、長女が進んで行きたいと意思表示をしてくれました。
それは、家にある藤城誠治さんの影絵本、『銀河鉄道の夜』『風の又三郎』の影響が大きいようです。
藤城さんの作品は、どれも神秘的・幻想的で、優しく、平和を感じます。
そしてどこか懐かしく、温かく、子どもに帰ったような目線で観ることが出来ます。
だから、じわっと、胸の奥から息吹きのようなものが温かく広がってくるのです。
本当に不思議なものです。
子どもたちも、何百という作品を興味を持って一生懸命に観ていました。
私が一番印象に残ったのは、2016年に作成された『平和の世界へ』という作品です。
藤城さんは現在93歳。戦前、戦中という激動の時代を生きてこられました。
慶応時代、親友の舟津一郎さんが海軍予備学生にゆき、藤城さんがあとを追って九十九里浜の香取海軍航空隊へ行かれました。
しかし、先に行った舟津さんは、特攻隊で戦艦にとびこんで亡くなられました。
それを思いだし、昨年、九州は知覧特別攻撃平和会館に行き、舟津さんの名前を見て涙が止まらなかったそうです。
そして、藤城さんのすべてをかけて、平和への祈りを描かれました。
その作品こそが、『平和の世界へ』です。
圧巻の桜と開聞岳、大きな太陽と虹が輝く大空、そこに零戦が神々しく飛んでいく。
平和への祈りを染々感じる作品です。
午後は、天保山の観覧車でゆっくりと平和に暮らせている日本の街を眺めました。
日々、今この命に感謝して、毎日を大切にしたいと感じた1日でした。
いつかは、栃木県にある藤城誠治美術館に行きたいとおもいます。