dantelのブログ

日々の心境、思想、学び、気づき等を書き留めています。いつか、後世への遺物となることを願っています。

岡田 徹

師匠から、これまた素晴らしい詩人を
ご紹介頂きました。

岡田徹さんという、明治、大正、昭和を生きた
商業指導家です。

商業会、商人たちに訴えかけた『あり方』の
詩集にとても魂を感じますし、しみじみ、
そうだ!そうあるべきだ!という温かい、
美しい力を頂けます。

その魂の詩集から一つ、抜粋し、
此処に残したいと思います。



『本ものの生き方』


金さえ儲かればよい

それが商売というものだと
こう思いこんで

あたら生きがいをアクセクと過ごして
しまってはいないだろうか。


なにがしかの生計の資を得たいばっかしに
あなたは今日もペコペコと頭を下げ

表(うわ)べだけの笑顔をつくり

モミ手しながら嘘八百の説明をして
僅かなゼニをお客から奪おうとしている


そうゆう商売の仕方を恥ずかしいことだとは
思わないのだろうか!

もし商売というものが自分の心に、
自分の手で、糞をぬりつけ

人間の誠実さ、美しさ、温かさをいけにえとして

僅かなゼニをつかむだけのものであるなら、
今日を限りそんな恥ずかしい商売は
止めてしまおうよ。

親子5人モク拾いしてでもよい。
ニコヨンになってもでもよい。

モット生きがいのある
モット誠実にくらせる

そして

モット大手をふって
大地を行く生き方をしようよ!


だが、私は信ずる。

あなたがいよいよ今日死ぬという間ぎわに
あなたの子供たちを集めて

「お父さんは立派な商人だったよ」と
   
ハッキリと、自慢のできる商売の道が
あるということを。


*(ニコヨン:昭和25年、職安の日給が240円だったことによる呼称)



私も商売人の端くれです。
このような商売、生き方をしていきたいです。
素晴らしい詩人、商業指導家がいたこと、
教えて下さった師匠に感謝です。

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