黒澤明監督、1991年公開の映画、
『8月の狂想曲』を観ました。
1945年8月9日、長崎に投下された原子爆弾で
夫を亡くした女性(おばあちゃん)と、
その孫である4人の子供達の夏の物語です。
長崎市内にある被爆した教会や石像、
爆心地に近い小学校にある焼かれた
ジャングルジムには、映像ではありながらも
衝撃を受けました。
私が印象に残ったのは、原爆や戦争を
体験された方は、その恐怖、絶望を背負いながら
生きているという事です。
誰のせいにするでもなく、ただただ、
あの悲劇の悲しみを背負っていらっしゃる。
シーンの中で古いオルガンがでて来ますが、
最初は全く調律があいません。
孫の一人がピアノを直していくにつれ、
最後には調律があうのです。
すると、おばあちゃんがその調律に反比例する
ように過去に戻り、ある意味狂いだして
しまうのです。
それこそが、戦争という絶対悪の経験だと、
私は感じました。
そのような悲しみ、絶対悪を二度と経験しない、 させない世の中にするため、私たちは
学ばなければいけません。
黒澤明監督は、素晴らしい映画を
世に残して下さいました。
平和が続く未来を、一人一人の意識と行動で、
作っていかなくてはなりません。