二宮尊徳のリーダー視点
内村鑑三著書、代表的日本人に書かれている、二宮尊徳の素晴らしい視点に感動しました。
尊徳が、農村の開口指導として、村人の働きぶりを見ていた時のことです。
労働者の中に、年老いて一人前の仕事はほとんどできない男がいました。
この男は終始、切り株を取り除く仕事をしていました。
その作業は、骨の折れる仕事であるうえ、見栄えもしませんでした。
男は、みずから選んだ役に甘んじて、他人の休んでいる間も働いていました。
『根っこ堀り』といわれ、たいして注目もひきませんでした。
ところが、二宮尊徳の目は、その男のうえにとまっていたのです。
ある賃金支払いの日のこと、いつものように、労働者一人一人、その成績と働き分に応じて報酬が与えられました。
その中で、最も高い栄誉と報酬をえる者として呼び上げられた人こそ、他でもなく、その『根っこ堀り』の男であったのです。
まさしく、現在に必要なリーダーの目線だと思いました。
仕事というのは、その目だった功績、成果の優劣、上下関係で評価がなされていますが、尊徳は違います。
尊徳は、仕事は仕事であり、仕事における優劣、上下関係を完全に壊したのです。
名著で100分では、優劣、上下をつけたとこれから、問題が発生しているといっています。
仕事を優劣、損や得で判断するのではなく、目の前の仕事を懸命にしていく。
その姿勢を改めて学びました。
明日からまた、引き締めてやっていきたいものです。